先日告知をしたとおり、 1 月 18 日に世界中で行われる「 Drupal Global Sprint 」の日に合わせて滋賀県で Drupal (ドルーパル)のスプリントを行いました。 「 Drupal Sprint Weekend 」と言ってみたり「 Drupal Global Sprint 」と言ってみたりスタジオ・ウミの中でもなかなか呼称が安定しないイベントでしたが、、ともあれ無事に終えられたのでかんたんなレポートをこちらに掲載させていただきます。 制作会社としてのウミにご興味をお持ちの方には私たちの雰囲気を、 Drupal スプリントの実施や参加に興味のある方には実施や参加する上でのポイントをご覧いただけるのではないかと思います。

Drupal スプリントとは

Drupal Sprint とはなんぞやということを Drupal Sprint をご存知でない方にかんたんにご説明します。

Drupal Sprint とは単に「 Drupal に関する作業を集まって行うイベント」のことです。 「 Drupal Sprint とはこうでないといけない」という厳密なルールはないようで、 Drupal.org には次のような説明が載っています。

A sprint is getting people together for a set amount of time – usually one to two days – and just working on some aspect of Drupal. Ideally, participants will learn from others as they go, and the goal is either to get some specific work done, mentor new contributors, or both. We choose to gather in a sprint format because:

It's fun - sometimes it is nice to have some camaraderie while working. It's satisfying - the group can see the progress that was made at the end of the sprint. It's a good way to get a focused task done (though some sprints are more general and some are more focused). Participants can get their questions answered immediately instead of waiting for an answer in an issue queue. Participants can learn from each other.

(意訳) スプリントとは、一定の時間――通常は 1 ~ 2 日の間集まって Drupal に関する作業を行うというものです。 理想としては、参加した人たちが他の参加者から学びを得られるようなものです。 そのゴールは「特定のタスクを実行すること」と「新しいコントリビュータを指導すること」のいずれかまたは両方です。スプリントの形で集まることには次のような理由があります。

  • 楽しいから。ときどき仲間意識をもって作業をするのは素敵なことです。
  • 達成感があるから。スプリントのグループは、作業終了後にその進捗を見ることができます。
  • 集中してタスクを行うよい方法だから(ただ、スプリントには全般的なものもあればテーマ集中のものもあります)。
  • 参加者はイシューキューで答えを待つのではなくすぐさま質問の回答を得ることができるから。
  • 参加者はお互いに学ぶことができるから。

元記事: Code sprints | Drupal.org

今回のイベントは「世界中で同じタイミングでスプリントを行おう」という試みで、 1 月の 17 日 18 日に世界各地で同時にスプリントが行われました。 開催前の募集記事にも書いていましたが、世界の 30 以上の場所で開催されたようです。

以下、私たちが実際にどんなことをやったのかというのと手短な感想とをご紹介できればと思います。

今回のスプリントでやったこと

当日スプリント内では次のことを行いました。

  • Drupal インタフェースの翻訳
  • イシューキューのタスクへの取り組み
  • バグ報告

事実とコメントを交えながら、もろもろポイントを箇条書きでご紹介します。

  • 当初は上記の 3 つのタスクのうち前者の 2 つ、「インタフェースの翻訳」と「イシューキューのタスクへの取り組み」だけを行う予定でしたが、作業を進める中で一部のメンバーが新たなバグを見つけてそれをひとまず報告する、という思わぬ作業が発生しました。
  • その他にも思いがけず Drupal の知らない一面を知るということが度々ありました。短期的な「貢献」という意味では大きな成果はありませんでしたが、ふだん知ることのなかった Drupal の側面を垣間見ることができ、私たち自身の Drupal 技術向上という意味で一定の成果がありました。
  • 翻訳作業が最も安定して順調に進められるということで、(私自身を含め)多くのメンバーが最終的には翻訳作業に走りました(笑)
  • イシューキューのタスクについては時期的な問題もあってか手頃なノービスタスクがなかなか見つからず最初の「検索」の段階で苦戦しました。最終的にちゃんとした貢献のできた開発面のタスクはありません。
  • あちこちでオープンに告知させてはいただいたのですが、今回はスタジオ・ウミ以外の参加者はいらっしゃいませんでした。かなり身内な感じの集まりになってしまい、ふだんと同じ感覚で作業に集中できたのはよい面でもあり少し物足りない面でもありました。
  • 時間については合計 7 ~ 8 時間ぐらいの中に、最初と最後に「イントロ」と「まとめ」の時間を設けておいて、その間で「作業 + 成果の共有 + 休憩」というサイクルを 2 回ほど回しました。やる前は「時間が余って間延びするかな」と思いましたが、今回はタスクを事前に検索していなかったことなどもあり、時間としてはむしろ少し短いかなというぐらいでした。
  • タイミングとして Drupal 8 の beta 4 が出た頃だったので、 Drupal 7 に取り組むべきか 8 に取り組むべきか悩むところでした。 Drupal 8 に取り組むとなると 7 とは異なる部分であらかじめ学んでおくべきことがあるので、なかなかパッと貢献するのは難しいように思います。

また、ぜひ機会を見つけて次回も開催 / 参加していきたいところですので、次への反省点をまとめておきます。

次回へ向けて

次回のスプリント開催や Drupal コアへの貢献というところに関して思うところをいくつかあげておきます。

  • コアに貢献するには、ふだんからもう少しコアのコードやイシューの扱い方に慣れておく必要があるように思います。モジュール単位でもいいのでコードをもう少し読んでおく必要がありそうです。
  • Drupal に貢献するための具体的な方法についての日本語ドキュメントをもう少し整備しておかないと、なかなか日本人がおいそれと貢献することは難しいように思います。母数は多くはありませんが、日本にもすぐれた Drupal 開発者の方が多くいらっしゃるので、そのあたり協調していきたいところです。
  • 逆に、インタフェースの翻訳については Drupal の詳細がわからなくてもすぐに貢献できるところなので、ふだん開発はしないデザイナーやディレクター、フロントエンドの方たちに参加してもらうのもアリだと思います。
  • Drupal でなくてもいいので、また滋賀県内で何らかのオープンなイベントを開催したいです。やはり会社や働く人の数に比例するところだとは思うのですが、おとなりの京都や大阪に比べて滋賀は IT / Web 関連のイベントの数が少ないので、このあたりは中長期的にどうにかがんばっていきたいところです。

以上です。

関連記事

今回のスプリントの前後で Drupal へのコントリビューション関係の記事をいくつか翻訳させていただきました。 ご興味のある方はぜひご参考にしていただければと思います。