「CMS大集合!Vol.2」参加レポート 〜AIとコンテンツの未来〜
谷口 陽祐
こんにちは。スタジオ・ウミの谷口です。
2026年2月27日、福岡のJR博多シティで開催された 「CMS大集合!Vol.2」 に参加してきました。
今回のテーマは、いまWeb業界で避けては通れない 「AIとコンテンツの未来」。
私は昨年5月に開催された第1回にも参加しているのですが、今回は会場の規模や参加者も大幅にスケールアップしており、その熱気と成長ぶりに驚かされました。
会場には、Movable Type(シックス・アパート)代表の平田大治さんや、Web教育界のレジェンド「ともすた」のたにぐちまことさんなど、業界の著名な方々も勢ぞろい。 イベント独自のほんわかしたロゴやイラスト、参加者全員に配られる手作りのイベントオリジナルクッキーなど、技術イベントながらもどこか温かい雰囲気に包まれた1日をレポートします。
豪華セッション。それぞれの「AI × CMS」戦略
全8セッション、どれもが「AIをどう手懐けるか」という具体的で熱い内容でした。
1. キーノート:CMSは進化するか、それとも役割を終えるか
株式会社ミツエーリンクス 藤田 拓さん
言語をベクトルで表すという斬新な切り口からAIを独自に分析されており、とても興味深いお話でした。藤田さんが普段から車の中でAIと会話をしているエピソードなど、AIを身近に捉える視点も面白かったです。

2. 技術の最前線:MCPと連携の新機軸
今回のトレンドワードは、AIからCMSを操作するための共通規格 「MCP(Model Context Protocol)」 でした。
- Movable Type(柳谷 真志さん):AIにとっても使いやすい「AIフレンドリー」な管理画面への転換を提唱
- microCMS(塩川 雪乃さん・小林 明日香さん):AIを「執筆代行」ではなく、運用プロセス全体を設計するための「コラボレーター」として捉える重要性
- baserCMS(河瀬 竜馬さん):独自プラグイン「Cu-MCP」を使い、ChatGPTから直接CMSの問い合わせデータを取得するデモ
3. Pythonの強みを活かした検索性
Plone:寺田 学さん(株式会社CMSコミュニケーションズ)
Python製ならではの強みを活かした「セマンティック検索」を紹介。 情報の「意味」を捉えた検索に、CMS本来の強みである「閲覧権限」をしっかり掛け合わせる。エンタープライズ領域でのAI活用の本質を見た気がします。
4. 「4つのレイヤー」でAIを解き明かす
Craft CMS:國分 亨さん(bit part 合同会社)
AIとCMSの関係を「生成・検索/分析・実装・運用/判断」の4層で整理。 「難しそうだから怖い」という漠然とした不安を「どう歩み寄るか」という前向きな問いに変えたい、という言葉が印象的でした。AIが提案し、人間が最終判断のボタンを押す。その役割分担こそが重要だというお話には深く納得です。
5. 「Vibe Coding」時代のHTML再評価
a-blog cms:山本 一道さん(有限会社アップルップル)
AIが一瞬でHTMLを書く「Vibe Coding」時代のお話。 「AIが書いたHTMLをそのまま終わらせず、運用できるCMSに乗せる」ことの価値を語られていました。山本さん自身、前日の夜に見たツイートを元に、翌朝8時42分にはAIを使ってテーマを完成させたというスピード感あふれる実演は、まさに「HTMLファースト」な設計の強みを感じました。
Drupal代表として弊社メンバーも登壇
我らがスタジオ・ウミからもDrupal代表として、小林 基樹 が登壇しました。 テーマは 「Drupal CMS x Drupal AI探訪」。
最新の「Drupal AI」機能をサイト管理者の視点で実演。AIアシスタントを使用し、タクソノミーの自動生成やDrupal Canvasでの編集等を紹介。「実務でガッツリ使うには、時期尚早な印象」という、現場を知るエンジニアならではのフラットで誠実な視点をお届けしました。

また、最後を締めくくるパネルディスカッションには、弊社の 大野 裕太郎 もDrupal代表として参加。WordPressの長谷川広武さん(HAMWORKS)らと共に、AI時代のCMSの役割について熱い議論を交わしました。

会場のお楽しみ「あしかクッキー」
イベントの合間には、最高のリフレッシュタイムがありました。 振る舞われたのは、直径7cm以上ある大きなチョコチップクッキー(通称:あしかクッキー)と、濃厚なブラウニー、そして美味しいホットコーヒー。
素朴ながらもしっかりした甘さで、脳をフル回転させた後の身体に染み渡りました。

まとめ:AIは「人を支える」ための進化
今回のイベントを通して感じたのは、「AIは敵ではなく、人間がよりクリエイティブな判断に集中するためのパートナーである」 という哲学です。
どのCMSも、単に流行りとして取り入れるのではなく、「どうすれば運用者がもっと楽に、もっと価値のある仕事ができるか」を真剣に考えていました。私たちスタジオ・ウミも、この熱量を持ち帰り、これからも「本当に運用しやすく、価値を生むサイト」を追求していく所存です。
運営の皆様、登壇者の皆様、そして楽しい時間を共にした皆様、本当にありがとうございました。





