3分でわかる!最新のDrupal事情


こんにちは。スタジオ・ウミの谷口です。
今回は、以前好評だったインフォグラフィックを使用してDrupal事情の今をまとめていきます。
インフォグラフィックについては過去の記事「3大CMSを比較!WordPress vs Drupal vs Joomla」でも紹介しておりますので、ご参照ください。
そして、この機会にDrupalを広く知っていただきたいという想いから、インフォグラフィックを通してDrupalに知見のない方でもわかりやすく、すぐに理解できるような記事を作成しました。是非ご覧ください。
補足情報
インフォグラフィック内では少し伝えきれなかった情報を以下にまとめました。
Drupal 11の新機能について
レシピ機能(Recipes)によるサイト構築の効率化
レシピ機能は、あらかじめ定義された設定セットを適用することで、サイトに新しい機能を簡単に追加できる実験的な機能です。これにより、サイト構築の時間を大幅に短縮できます。
シングルディレクトリコンポーネント(SDC)によるフロントエンド開発の簡素化
SDCは、各コンポーネントに必要なコード(テンプレート、CSS、JavaScriptなど)を単一のディレクトリーにまとめることで、フロントエンド開発を効率化します。これにより、開発者はコンポーネントベースの開発をより簡単に行えます。
管理画面ナビゲーションの刷新
新しい「Navigation」と「Navigation Top Bar」モジュールの導入により、管理画面のナビゲーションがサイドバー形式に変更され、より直感的で使いやすいデザインになりました。
Workspacesモジュールによるコンテンツステージング
Workspacesモジュールは、1つのサイト内で複数のワークスペースを作成し、コンテンツのステージングやプレビューを可能にします。これにより、本番環境に影響を与えずに新しいコンテンツや変更をテストできます。
新しいアクセスポリシーAPIによる柔軟な権限管理
新しいアクセスポリシーAPIの導入により、従来のロールベースの権限管理に加え、ドメインや時間帯、ユーザーのフィールド値などの条件に基づいてアクセス制御が可能になりました。これにより、より細かなセキュリティー管理を容易に同じ仕組みを用いて実現できるようになります。
最新のDrupal開発トレンドについて
Drupal × Next.js のヘッドレスCMS
最近こちらの弊社サイトをリニューアルした際に行ったのが、まさにNext.jsを採用したヘッドレスCMS化です。サイト構築の難易度は上がりますが、これによりページの表示速度を大幅に改善、セキュリティーの向上、より拡張性の高い構成、といった大いなるメリットを自ら実感しています。ワンランク上のサイトへと変貌した感覚です。
弊社では、サイトリニューアルを機にNext.jsを用いたヘッドレスサイト構築のサービスを正式に開始しました。 詳しくはDrupalサイト開発サービスページをご覧ください。
多言語翻訳によるサイトグローバル化
Drupalは標準で多言語機能を備えており、各言語ごとのコンテンツ管理や翻訳が容易です。グローバル展開を目指す企業にとって、効率的なサイト構築と運用を可能とします。弊社でも開発事例が多数あるため、是非お気軽にお問い合わせください。
Drupal CMSとAIモジュールの活用
近年、生成AIの進化に伴い、DrupalもAI技術の統合を積極的に進めています。特に、OpenAIとの連携により、コンテンツの自動生成やデータ分析機能が強化され、ユーザー体験の向上が期待されています。昨年開催されたDrupalCon Barcelona 2024ではDrupal開発者ドリス・バイタルトによるDriesnoteでDrupal × AIについて発表がありました。
最後に
難しいと敬遠されがちだったDrupalも、このように全体を視覚的に眺めることで意外とすんなり理解できたのではないでしょうか。
昨今、他のオープンソースCMSで多発している情報漏えいが問題になっており、セキュリティーに強いDrupalがより注目を集めています。
また、Drupalは近年のアップデート内容からもわかるように、より開発者に優しい環境へと改善され、Drupalコミュニティはライト層へも寄り添う傾向にあります。
今まで敬遠していた方もこの機会に是非Drupalの世界に飛び込んでみてはいかがでしょう。