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本日はちょっと趣向を変えて「 Drupal.org を利用する上で覚えておきたい英単語」というのをご紹介できればと思います。 今回は Drupal.org サイト上に登場する英単語をスタジオ・ウミ独自の基準で(私が勝手に)集計し、特に重要そうな単語をトップ 50 を(独断と偏見で勝手に)集めてみました。

はじめに

ご存知でない方にかんたんにご説明しますと、 Drupal (ドルーパル)というのは世界的にメジャーなオープンソースの CMS で Drupal.org というのはその公式サイトです。

Drupal 本体やモジュール / テーマのホスティングから、 Drupal 入門や API 確認のためのドキュメント、コミュニティフォーラムやマーケットプレイスまで、 Drupal に関するさまざまなリソースが Drupal.org にまとまっています。

2014 年現在 Drupal の日本語のドキュメントはまだまだ多いとはいえない状況なので、 Drupal 開発を行っていく上では「 Drupal.org の英語ドキュメントをスムーズに読める」ということが技術者として大きなポイントになってきます。 ですので、「じゃあ、 Drupal.org で頻度の高い英単語をまとめれば日本の Drupal 技術者(や Drupal に興味にある人)のために役立つのでは?」という考えに至ったのが今回の記事執筆の発端です。

では早速ではありますが、スタジオ・ウミ独自の基準で(私が勝手に)集めた Drupal.org 重要英単語トップ 50 をお送りします。 順番には特に意味はなくアルファベット順に並べています。

最初に一覧をお出ししておきます。

account administer anonymous Apache apply arguments array blocks BlueCheese cache closed conduct configuration core cvs deprecated development distributions Dries DrupalCon duplicate features field forums functionality insert installation integration issues library marketplace meetups modules MySQL nid nodes patches permissions practices project refine required roles taxonomy terms themes unassigned updated verified Views

1. account

名: アカウント。ユーザアカウントのこと。元々は銀行などの「口座」のことを指す用語だったのが「登録したユーザデータ」というような意味合いになったようです。

2. administer

動: 管理する。管理者を admin / administrator といいますが、その動詞形です。

3. anonymous

形: 匿名の。未登録ユーザを Drupal では anonymous users と言います。

4. Apache

名: アパッチ。固有名詞で Web サーバの名前です。 Web 技術者の方なら知らない人はいないくらいのメジャーなサーバです。

5. apply

動: 適用する。

6. arguments

名: 引数。仮引数と実引数を区別する場合は、 arguments が仮引数、 parameters が実引数を指すようです。

7. array

名: 配列。 PHP や JavaScript のデータの型のひとつです。 Drupal では HTML のもととなる配列を render array などと呼びます。

8. blocks

名: ブロック。 Drupal では特殊な意味があり、サイトのページ上のウィジェット / パーツのことを block と呼びます。

9. BlueCheese

名: ブルーチーズ。固有名詞で、 Drupal.org に使われているテーマのこと。

10. cache

名: キャッシュ。パフォーマンス向上の目的で取得しやすい場所や形態で作成されたデータ。

11. closed

形: クローズド。イシューがクローズドというのは解決あるいは却下されており何らかの結論がついた状態のこと。

12. conduct

名: ふるまい。コーディングスタンダードというと「プログラミングコードの書き方」のマナーについて述べたものですが、 code of conduct というと「人との接し方」のマナーについて述べたものです。 Drupal はオープンソースプロジェクトでありコミュニティでもあるので、 Drupal code of conduct というのが提唱されています。 紳士的です。

13. configuration

名: 設定。 settings というのと区別する意味で「構成」と呼ばれることもあるようです。

14. core

名: コア。核。 Drupal の場合には Drupal 本体のエンジンやパッケージのことを Drupal core と呼びます。

15. cvs

名: CVS 。固有名詞で、バージョンコントロールシステムのひとつです。が、 Git に取ってかわられる前に使われていたようですが私はよくわかりません。

16. deprecated

形: 非推奨。「将来廃止予定なので他のものを使いましょう」といった意味合いです。

17. development

名: 開発。

18. distributions

名: ディストリビューション。日本語でもカタカナのままで使われます。 Linux が CentOS Ubuntu などのディストリビューションを持つように、 Drupal にも同梱のモジュールやテーマ、インストールプロセスが異なる複数のディストリビューションが存在します。

19. Dries

名: ドリーズさん。固有名詞で Drupal プロジェクトを始めた Dries Buytaert さんの名前です。

20. DrupalCon

名: ドルーパルコン。世界中で開催されている Drupal のイベント。 技術系のイベントは他にも PHPCon PyCon RubyCon などと XxxCon という名称になるものが多いようです。

21. duplicate

形: 重複した。イシューが既存のものと重複している場合などに使われます。

22. features

名: 特徴。機能。

23. field

名: フィールド。 Drupal ではノードやユーザなどのエンティティに追加のデータをひもづけることができて、そのデータのことを field と呼びます。

24. forums

名: フォーラム。掲示板。

25. functionality

名: 機能性。

26. insert

動: 挿入する。 Drupal ではおもに新しいコンテンツやユーザを追加する処理を insert ということばで表現します。新しいコンテンツが追加されるときに走るフックを hook_node_insert() と呼んだりします。

27. installation

名: インストール。

28. integration

名: インテグレーション。統合。

29. issues

名: イシュー。技術用語ではそのまま日本語にもなっていますが、対処すべき問題や課題のこと。 和製英語かと思いますが、日本語では「チケット」と言い換えられたりします。

30. library

名: ライブラリ。技術用語では図書館のことではなく、汎用性のある再利用可能なパーツのことをライブラリと呼びます。

31. marketplace

名: マーケットプレイス。仕事を任せたい人と仕事を欲しい人がである場所です。

32. meetups

名: ミートアップ。会合。 DrupalCon と同様のリアルイベントで、比較的規模が小さなものに使われる傾向が高いように思います。

33. modules

名: モジュール。パーツ。 Drupal では、サイトに機能を追加するひとまとまりの部品のことをモジュールと呼びます。 WordPress でいうところのプラグインです。

34. MySQL

名: マイエスキューエル。固有名詞でデータベースの一種です。英語圏では「マイシークエル」と呼ばれることが多いようです。

35. nid

名: エヌアイディー。 Drupal ではコンテンツを「ノード」という単位で管理しますが、各ノードにはユニークな ID がついています。これのことノード ID 、略して nid と呼びます。

36. nodes

名: ノード。 Drupal ではコンテンツを管理する単位のことを node と呼びます。 さらに、ノードとユーザ、ターム(カテゴリ)などに共通する部品をまとめた基底となるパーツを entity と呼びます。

37. patches

名: パッチ。プログラムを改善したりバグを修正したりする修復用コードのこと。

38. permissions

名: パーミッション。権限。 サイト上でコンテンツを作成する、閲覧する、削除するといったことができるかどうかを管理するときにこのパーミッション管理を行います。

39. practices

名: プラクティス。実践。ベストプラクティスということばがよく使われますが、これは「実績のある検証された成功パターン」というような意味合いです。

40. project

名: プロジェクト。 Drupal ではモジュールやテーマがオープンソースで配布されているのですが、それらモジュールやテーマのひとまとまりの配布単位を project と呼びます。

41. refine

動: 洗練する。改良する。

42. required

形: 必須。

43. roles

名: ロール。役割。 Drupal では権限が共通したユーザのグループのことを「ロール」と呼びます。 ちなみに Drupal にはマルチユーザの仕組みが標準で備わっており、ロール管理、権限管理も細かな粒度で行うことができます。

44. taxonomy

名: タクソノミー。日本語では「分類法」と訳されたりしますが、 Drupal では日本語の場合もそのまま taxonomy と呼ばれます。 主にコンテンツの分類に使う後述の term の管理のこと。

45. terms

名: ターム。日本語では「用語」と訳されたりしますが Drupal では日本語の場合もそのまま term と呼ばれることが多いようです。 ちなみにタームのグループのことをボキャブラリーと呼びます。

46. themes

名: テーマ。 Drupal などの CMS の大きな役割のひとつは「コンテンツ」と「見た目」を分けることですが、この後者の見た目をコントロールするのがテーマです。 ちなみに日本語の「テーマ」はドイツ語由来で英語由来ではないそうです。 英語の theme はスィームと呼びます。

47. unassigned

形: 未割り当ての。上述のイシューの担当者が決まっていない状況などを表すのに使われます。 PHP や JavaScript で変数が宣言だけされて何も代入されていない状態のことも unassigned などということがあります。

48. updated

形: 更新された。最新の。

49. verified

形: ヴェリファイド。検証された。 Drupal ではユーザアカウントがユーザの登録申請の後サイトマスターの承認を経てはじめて有効になるようなサイトの場合に、承認された状態のことを verified と呼んだりします。

50. Views

名: ビューズ。日本語に直訳すると「表示」ですが、 Drupal では一番人気のモジュールの名前が Views となっています( Drupal 8 ではコアに同梱となります)。 ですので、 Views と大文字で書かれている場合にはこのモジュールのことを指しますが、 view と小文字単数形で書かれている場合には紛らわしくて Views のいちパーツを指すこともあれば MVC 的な「表示」の意味になることもあるので要注意です。

以上です。 いかがだったでしょうか?

今回は Drupal.org のページを独自集計した頻出英単語のリストをご覧いただきました。 中には、日常生活ではなかなか使わない単語や一般的用語だけど Drupal では特殊な意味を持つ単語などもありますので、このあたりのところをまとめて覚えておくと Drupal ライフがより快適で楽しいものになるのではないかと思います。

最近は Web があり、便利なツールもいろいろ揃っており、英語の勉強の環境もぐっとよくなりました。 スクレイピングして集計して翻訳 API なんかを使うと、特定の分野のマイ英単語帳なんかも手軽に作ることができます。

Drupal.org をどれだけ活用するかが Drupal 技術を磨く上では重要になってきますので、 Drupal.org 活用術なんかもまた機会を見つけてこのような場で共有していければと思います。

最後の少し宣伝をさえてください。

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