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Drupalが培ってきた柔軟なCMS基盤にAIの力が加わることで、Webサイトはもっと自由に、もっとスマートに。
AIとの融合によって、Drupalでできることはさらに広がっています。

スタジオ・ウミは、Drupalのエキスパートチームとして、Drupal公式のAIプロジェクト「AIイニシアチブ」をはじめ、AI機能の進化に関する情報を継続的に追っています。最新の技術を実際のWebサイトでどのように活用できるかを検証し、使い勝手やコストを考慮したうえで、サイトの目的や要件に適したAI機能をご提案します。
たとえば、DrupalにAIを組み込むことで、サイトを訪れる人の情報検索をよりスムーズにし、コンテンツを運用する担当者の作業負担を大きく軽減できます。ここでは、Drupalで実現できるAI活用の一部をご紹介します。
キーワードで探す時代は、もう終わり。
サイト内検索で目的のページにたどり着けない原因の多くは、訪問者とサイトが同じ言葉を使っていないこと。AIは、入力された言葉とページの内容を意味のうえで照らし合わせて検索するので、表現が違ってもやりたいことに近いページを見つけられます。
正式な名称を知らなくても、日常の言い回しのまま目的のページにたどり着けます。表記ゆれをあらかじめ個別に登録しておく必要もありません。英語で入力しても日本語の記事が返ります。
Drupal標準の検索基盤(Search API)の上で動くため、いまの検索ページや絞り込みの作り込みは活かせます。
セマンティック検索の導入には、ベクトル検索に対応した検索基盤などインフラ側の要件が伴います。構成はご利用の環境に合わせてご提案しますので、ご相談ください。
探すのではなく、サイトに聞く。

訪問者の質問に、RAG(検索拡張生成)の仕組みで答えます。セマンティック検索でサイト内から関係する記事を集め、その内容を根拠に回答を組み立てる仕組みです。一般的な知識ではなく、サイト内の記事を根拠として回答させられるため、サイトの内容に沿った案内を提供できます。
特に記事数の多い大規模なサイトほど、その効果を実感しやすくなります。どの階層をたどれば目的の情報に届くかを覚えてもらう代わりに、自然な言葉で尋ねるだけで答えが返る。訪問者の体験は劇的に変わります。
回答の末尾には参考にした記事を示すので、訪問者は元のページを開いて詳細を確認でき、担当者はどの記事にもとづく回答かを追えます。答えの根拠がサイトの中に無いときは、無理に答えず問い合わせ先を案内する振る舞いも可能です。
筆が止まっても、先へ進める。
下書きの生成、要約、校正、翻訳を、CKEditor の中で完結します。選択した範囲にだけ働くため、記事全体を作り直す必要はありません。気になる段落だけを直せます。
よく使う指示は、操作ごとのプロンプトとしてあらかじめ仕込めます。「敬体で統一する」「社名の表記は変えない」「一文を短く」といった方針を持たせておけば、編集者の操作はボタン一つ。社内の言い回しに沿った文章が返ります。実行時に口調を選ばせる操作を置くかどうかも、設計次第です。
打ち合わせのメモから記事の下書きを起こす、長い記事からリード文をつくる、英語の資料をもとに日本語の記事を書き出す、堅い文章を読みやすい調子に整える。こうした流れが、記事を書く画面から離れずに完結します。
別のツールへ本文をコピー&ペーストして戻す手間がなくなり、編集画面から離れることなく、書きかけの記事をそのまま編集・改善できます。貼り戻しのたびに見出しやリンクの書式が崩れることもありません。要約や校正を「ついで」に挟めるので、これまで手が回らなかった推敲まで習慣になっていきます。公開前の原稿を社外のツールに置く必要もなく、どのAIサービスに何を送るかはサイトの設定の内側に収まったままです。
手が回らない項目こそ、自動で。
入力項目ごとに、どの項目の内容をもとに何を書き起こすかを決めておけます。本文から要約やタグを作る、画像から代替テキストを起こす、いくつかの項目を組み合わせてメタディスクリプションにする。保存した時点で、その項目が生成され自動入力されます。編集画面のボタンから、その場で作らせることもできます。
タグ付けやメタディスクリプションは、後回しにされたまま空欄で公開されがちな項目です。担当者の注意力に頼らずに済むので、記事の本数が増えても抜けは増えません。読み上げや検索のために必要な画像の代替テキストも、同じ仕組みで入れておけます。
訳語も文体も、指示どおりに。
文を一つずつ置き換えるだけの機械翻訳と違い、AIによる翻訳はプロンプトで方針を与えられます。「社名や製品名は訳さない」「この用語はこの訳語で統一する」といった指示がそのまま反映され、記事全体を文脈として渡すため、段落をまたいでも訳語や語調がぶれません。
動くのはDrupalが元から持つ多言語の仕組みの上です。言語ごとのURLや公開のタイミング、どの記事を翻訳するかの管理は標準機能のまま。翻訳のために別のサイトを立てる必要はありません。
原文を直したら、同じ手順で翻訳版を作り直せます。訳語の方針は設定として残るので、記事が増えても、言語間の表記ゆれを抑えやすくなります。多言語サイトの構築についてはDrupal サイト構築・システム開発もご覧ください。
コメントやお問い合わせのうち、確認が必要な可能性が高いものを絞り込み、一件ずつ目を通す運用の負担を下げます
記事の内容からSchema.orgの構造化データを作成。検索結果でのリッチな表示や、生成AIに引用されるための下地になります
AIに送った内容と返ってきた内容、消費したトークン量を1件ずつ残せるので、費用の把握にも監査のための記録にも使えます
サイト構築の下ごしらえとして、ヒアリングの内容からコンテンツタイプや入力項目の下書きを作れます
DrupalをMCPサーバーにすると、記事の作成や更新といった操作を、必要な分だけ手元のAIツールに渡せます
公開や更新といった出来事をきっかけにAIを動かす流れを、ECAモジュールでプログラムを書かずに組み立てられます
現在、DrupalのAIイニシアチブは日々発展を続けており、ここでは紹介しきれていない機能も増え続けています。AIを活用して実現したいことがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
AI機能は、今後、多くのCMSに搭載されていくと考えられます。その中でDrupalが持つ優位性は、AIを単体機能として後付けで追加するというよりも、Drupalがもともと備えている権限・設定・履歴などの仕組みの上に乗せて活用できることにあります。そのため、導入後に「利用するAIサービスを変更したい」「ユーザーや役割ごとに利用範囲を変えたい」「どの情報を外部に送るか管理したい」といった要望にも、サイトを作り直すことなく、設定によって柔軟に対応できます。
どのサービスのどのモデルを使うかを設定として持つため、サイトの改修なしに別のサービスへ移せます。使うAIプロバイダーは機能ごとに選べるので、翻訳は翻訳に強いサービス、要約や校正は軽くて安いモデル、検索は精度の高いモデル。こうした組み合わせも柔軟に設定できます。
OpenAI、Anthropic、Google、Mistral、Microsoft Azure、AWS、DeepL など、対応するAIプロバイダーは広がる一方です。「特定のAIサービスに依存したくない」というご要望に、仕組みで応えられます。
導入後に必ず出てくるのが「もう少しこういう文章にしてほしい」という声です。AIに与えるプロンプトは管理画面から編集できるため、敬体で統一する、社名の表記を固定する、業界特有の言い回しを使うといった調整を、制作会社への依頼を待たずに担当者の手で試せます。
用途ごとにプロンプトを用意しておけば、出力の方針は担当者が変わっても同じ。プロンプトは設定として書き出せるので、いつ誰が何を変えたかを開発の履歴と同じように追えます。
AI機能はDrupalの権限管理の上で動きます。「文章の生成はこの編集者に」「画像の説明文は全員に」「AIの設定変更は管理者だけに」という分担も、役割ごとの設定次第です。まず一部の担当者から導入し、運用が固まってから利用範囲を広げることもできます。
AIに操作を任せる構成でも同じです。AIが記事を読み書きするときもサイトのアクセス制御がそのまま適用され、権限のない操作は、プロンプトによる指示があっても実行できません。
「何がAIサービスに送られるのか」は、導入時に最も多くいただくご質問です。外部に送信する情報の範囲は固定ではなく、セキュリティ要件に応じて設計できます。